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英語発音学習の必要性・学習方法

一般的なビジネスマンの英語の発音学習の必要性

投稿日:2019年5月30日 更新日:

「ネイティブ並み」の英語の発音を手に入れることは、本当に必要なのか?

このサイトは英語の美しさを追求する方に資することを目的として作られているので、読者の皆様は英語の発音を向上させることに関心があると思います。しかし、「ネイティブ並み」の発音を獲得するというのは、本当に必要なことなのでしょうか?この問いに対する私の見解の結論は以下の通りです。

● 英語を使って他者の感情を動かすことを目的をする人々(グローバルに活躍したいと思う歌手、俳優、外資系企業のエグゼクティブ層)にとっては、ネイティブ並みの発音の習得は必要不可欠。
● 日本国内で英語を使用する一般的なビジネスマンにとっては、ネイティブ並みの発音は不要。しかし、英語発音の基礎を習得することは有意義。

さて、以上の結論を出すにいたった私の考えの詳細を以下にお示ししたいと思います。まずは、最も数が多いと思われる、一般的なビジネスマンについてみていきましょう。

一般的なビジネスマンにはネイティブレベルの英語の発音は不要

日本国内で働く人々でネイティブ並みの発音の人は少ない

ここでいう「一般的なビジネスマン」とは日本国内において職務を遂行し、同じ職場やプロジェクトにいる日本語を母語としないメンバーや、海外拠点とのコミュニケーションにおいて、英語を必要とする方とお考え下さい。
私はフリーランスのITコンサルとして、様々な企業のバイリンガルプロジェクトに従事して参りました。皆ハイスペックなご経歴をお持ちの方ばかりで、会議は英語で行われるのですが、英語の発音がネイティブ並みである人には、ほとんどお目にかかったことがありません。アメリカに2年間留学しMBAを取得したという方も数多くお目にかかりましたが、2年間の海外留学では発音が改善しないということに、痛感させられる状況です。

でも、皆さんバイリンガルのプロジェクトで素晴らしい成果を出している

でも、ほとんどの方は会議の中では英語で言うべきことは言い、それは日本語を母語としないメンバーに確かに伝わっています。その結果として大きなプロジェクトを成功に導いているのです。一般的なビジネスマンには「ネイティブ並みの英語の発音は必要ない」とここまで私が断言するのは、様々な日系の一流企業での豊富な観察事例に基づいてのことなのです。

日本以外のどこの国の人でもお国訛りを抱えている

また、一方で、我々日本人と同様に英語を母語しない人々に目を向けますと、インド人のアクセントの強さには、特にIT系のお仕事をされている方には、参った経験がある方も多いのではないでしょうか?シンガポールの方々も、Singlishと呼ばれる独特のアクセントの英語を操ります。また、我々から見れば英語発音に困ることが無さそうなフランス人も、「h」の音を発音できません。確信犯なのかもしれませんが(^_^;)グローバル時代の英語では多彩なアクセントが観察され、我々日本人も伝えたい内容が伝わっているのであれば、無理に発音矯正を行う必要はありません。

結論:一般的なビジネスマンにはネイティブレベルの英語の発音は不要

多彩なアクセントはグローバルレベルで許容され、かつ英語で問題なく職務遂行ができているのであれば、時間に追われるビジネスマンが多大なエネルギーを費やしてまで、発音学習に明け暮れる必要はありません。

でも、発音の基礎は勉強した方がよい理由。

リスニングは2つの段階から構成される。

さて、私はITコンサルとしてプロジェクトに従事する際は、英語での会議の議事録を作成を依頼されることが頻繁にあります。PM(プロジェクト・マネジャー)の方々は皆優秀で、いつも大過なくミーティングをリードしていましたが、議事録を推敲する過程で、時折議論が噛み合っていない部分が見受けられました。英語ネイティブスピーカーの発言に、日本人PMがトンチンカンな受け答えをしている部分が、時折見受けられたのです。
英語(他の言語でも同じですが)のリスニングは、次の2段階に分解することができます。

①純粋に発せられた音を聴き取る「聴音」の段階
②その内容を理解する「意味理解」の段階。

前記の日本人PMのトンチンカンな英語の受け答えがどちらに起因するかは、正確なところはブラックボックスで分かり得ないのですが、私は「聴音」の部分に問題があるのだろうと考えています。なぜなら、彼の英語発音がよろしくなかったからです。

正しく発音できない音は、正しく聴取することもできない〜音声知覚の運動理論〜

発音(スピーキング)に問題があると、なぜ聴音(リスニング)に問題があると推定できるのか?その根拠となるのが、「音声知覚の運動理論」と呼ばれる理論です。平たくこの理論を説明すると、「正しく発音できない音は、正しく聴き取ることもできない」というものです。
「l」と「r」が正しく発音できない人は、同時に、両者の聞き分けに難があることが多いのです。
ITのバイリンガルのプロジェクトで活躍しているような人材には、論理的な思考能力には長けている一方で、英語の発音は比較的ジャパニーズ・イングリッシュという方が多く存在します。そのような方は「聴音」が不完全であることが多いものの、持ち前の論理的思考力と専門的な知識により、推論を駆使し「意味理解」を行なっているのです。不完全な聴音に基づき、推論により意味理解を行なっているため、その理解は100%正しい訳ではないのです。

結論:聴音を完璧にするため、英語の発音の基礎は習得した方がよい。

私が上記のような話をすると、特にバイリンガルのITに従事されている方は、身に覚えがあると感じる方が多いようです。そのような方は「l」と「r」の発音の仕組みを学習し、日本語の「ら」行と全くの別物と理解すると、それをネイティブ並みに綺麗に発音できなかったとしても、両者の聴き分けはできるようになることが多いのです。
以上から、一般的なビジネスマンは、聴音に問題があると感じている場合は、発音学習の基礎を習得していただくことが有用なのです。

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