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スコア及び採点方法

VERSANTスピーキングテスト「流暢さ」のスコア及び採点方法

投稿日:2019年6月22日 更新日:

定義の確認

前記事では「発音」の評価項目の定義を確認致しましたが、項目名からあまりにも自明なので、わざわざ確認する必要がないと申し上げても過言ではありませんでした。ところが、「流暢さ」については、極めて主観的にも使われる用語であり、VERSANTのAIは何をもって「流暢さ」と言っているのか、しっかりと確認しておかねばなりません。

公式サイト上の文言

流暢さは、文章の組み立て、読み、反復の際のリズム、区切り及びタイミングの取り方の能力です。

Fluency is measured from the rhythm, phrasing and timing evident in constructing, reading and repeating sentences.

また、「発音」と「流暢さ」の評価に際して、何が測定されているかについても、Validation Reportに記述があります。そのうち、「流暢さ」の評価に関わる部分のみ、ボールド赤字に致しました。

The manner-of-speaking scores (Fluency and Pronunciation, or the control dimension) are calculated by measuring the latency of the response, the rate of speaking, the position and length of pauses, the stress and segmental forms of the words, and the pronunciation of the segments in the words within their lexical and phrasal context. These measures are scaled according to the native and non-native distributions and then re-scaled and combined so that they optimally predict human judgments on manner-of-speaking. The manner-of-speaking scores count for the remaining 50% of the Overall score, and reflect whether or not the candidate speaks in a native-like manner.

重要ポイント

さて、「流暢さ」の構成要素および測定方法が明確になりました。

構成要素
①リズム
②区切り
③タイミングの取り方
測定方法
①レスポンスまでの待ち時間
②スピーキングの速度
③区切り(ポーズ)の位置と長さ

イントネーション(抑揚)は測定されているのか?

この節については、2020年2月17日に加筆致しました。というのも、日本のVersantのサイトが大幅にリニューアルされたからです(私も毎日チェックしている訳ではないので、何日付けで更新されたのかはよく分かりません。)

このページには記述していなかったのですが、YouTube動画にて、上記の英語の文書の記述を参照し、私は「Versantではイントネーション(抑揚)は『流暢さ』の評価項目とは関係ない」と発言していました。ところが本日、日本のVersantのサイトに、以下の記述を見つけました。(こちらも以前からあった記述なのか、たまたま私が本日見つけた記述なのかは定かではありません。)

話し方の分析:音声を分解して、測定対象となる以下のようなさまざまな側面についてのデータを取り出し、分析します。

答え始めるまでの時間
回答の長さ
ためらい、休止、詰まり
音声のピッチとトーン
音声の強勢とイントネーション
この情報は発音と流暢さの人間による判定を予測するために最適化された非線形モデルへのインプットとして使用されます。

英語文書にはない「音声のピッチとトーン」と「イントネーション」というワードが、上記には記載されています。もしや私が英語文書の中で見落としをしていたのかと思い、pitch, tone, intonationのワードで文書内の検索をかけてみましたが、1件もヒットしませんでした。これをどう解釈すればよいのかということについて考えてみました。

「ピッチ」は恐らく「発音」の要素である「強勢」の識別に使われる

まず、「ピッチ」ですが、これは音の高低を意味しますが、恐らく「ピッチ」は「発音」の評価の基礎データになっているのではないかと思われます。引用部分の冒頭に「話し方の分析」とあるので、Versantで「話し方」とは「発音」と「流暢さ」の2つの項目をまとめた指すときに使用する表現となっています。

Versantの「発音」の評価要素に「stress(強勢)」という言葉が明記されていますが、これは他の言葉で言い換えれば「アクセント」を意味します。「強勢」とは「音の強さ、大きさ」を意味しますが、英単語のアクセントを示す場合、実際に発音してみると「音の強さ」よりは「音の高低の調整」により表現していることに気づくはずです。例えば、「believe」と言う場合、「lieve」の部分を強く言うというよりは、「be」よりも少々高い音程で発音していませんか?「temporary」と言う場合、「tem」の部分を強く言うというよりは、他の部分よりも少々高い音程で発音していませんか?下記に引用したように、Wikipediaのアクセントのページにおいても同様の見解が示されています。

英語では、音節を強く(この場合の強いとは音量が大きいだけでなく、母音が長い(長母音かどうかではない)、ピッチが高いなどもかかわってくる)読むか弱く読むかという強弱アクセントである(ただし英語ではstressという用語を使う方が一般的。)。

「回答の長さ」とは「母音を発音する長さ」のことか???

「回答の長さ」という言葉に相当する用語は英語版の文書に存在せず、何を指し示そうとしているのか不明瞭です。しかし、上記のWikipediaの文章を参照すると、アクセントの部分では母音を長く発音するということなので、「母音を発音する長さ」を表しているとするならば、これもアクセントの識別に使用されるものであり、そうなると評価項目は「発音」に関わるものとなります。

あるいは、「回答を長い時間かけて行う、すなわち『遅い』」ということを言いたい可能性もありますが、それであれば「速度」という日本語を使用するのが一般的です。私の考え得る2つの解釈を示しましたが、そもそも「FAQ」の回答として掲載している文章なのですから、ピアソン本社に聞いたことをよく消化せずに直訳調の翻訳を掲載するのではなく、担当者自身も理解した上で、誰にでも分かる明瞭な文章表現を求めたいところです。

「イントネーション」は本当に評価に使われているのか?

まず、イントネーションという用語の定義ですが、こちらもWikipediaのの定義を参照しておきましょう。

イントネーション(英語: intonation, 英語発音: [ˌintouˈneiʃən] [ˌintəˈneiʃən])とは、音声言語において文または発話全体につけられた音の高低(ピッチ)のパターンを言う。音調(おんちょう)や抑揚(よくよう)とも言われる。イントネーションの違いによって文法的機能や発話のニュアンスを表すことができる。

このイントネーションに関して、私の受験した際のScore Reportでは一切触れられていなかったので、本当に評価に使用されているのか、いまだに疑念が残ります。また、Wikipediaの定義では「発話のニュアンスを表すことができる(引用)」と記述されていますが、この場合、唯一の正解は存在しないので、評価項目として使用することは難しいのではないかと思われます。したがって、本当にイントネーションが「話し方」の評価に使用されているのであれば、それは「文法的機能を表す場合」に限定されるのではないかと思われます。

したがってVersant受験者に対する助言として申し上げられることは、疑問文の場合の文末の音の上げ下げは、中高時代に学習した通りにしっかりとやっておいた方がよい、ということになります。

 

「流暢さ」得点向上のための対応方針

早期に結果を出すためには、「発音」より「流暢さ」に力を入れる方が得策

総得点に対するウェイトが「発音」が20%であるのに対し、「流暢さ」は30%であるため、この単純な比較からも「流暢さ」に注力する方がお得であることが分かります。
加えて、「発音の改善には覚悟が必要」と述べましたが、「流暢さ」は速度を上げ、言い間違いや言い淀みを失くすようにすれば、確実に数ポイント上がることが期待される訳ですから、比較的短期的に効果が発現することが期待されます。

速度に関する注意点

速ければ速いほど良い訳ではない

これは、私が自ら受験して評価レポートを読んで分かったことなのですが、どうやら速ければ速いほど良い、という訳ではないようです。私の評価レポートでは「あるところは遅すぎるが、あるところは速すぎる」と記載されていました。もしかしたらSectionEの要約(Story Retelling)で時間を意識し過ぎて、まくし立ててしまったのではないかと想像します。ただし、「速すぎ」を心配すべきはある程度の上級者に限られると思うので、多くの方は「少しでも速く」を心がけた方がよいでしょう。

SectionA(音読)は、皆遅く読む傾向がある

他の方の体験談等も参考にすると、どうやら最初の「音読」は、皆さん遅めになるようです。私もレポートに「遅すぎ」と指摘されるような箇所は、自分で回想しても、「音読」くらいしか思いつきません。なぜなら、「こんな簡単なところで失点してたまるか」という心理が働くからです。個人受験されている方は、事前に読むべき文が与えられているので、十分に練習してから臨んだ方がよいでしょう。

「発音」と「流暢さ」は完全に分けて取り組める訳ではない

前述のように、より速く、よりつっかえないように心掛けることで、「流暢さ」が数点改善することは期待できますが、高得点を狙うにはまず地道に「発音」を改善しないことには「流暢さ」も改善しません。
例えば、「fifth(5番目の)」という単語ですが、カタカナ読みしてしまうと「フィフス」と3音節になってしまいます。しかし、母音は「i 」のみのため英語では1音節の単語です。従って、発音がジャパニーズイングリッシュだと、「流暢さ」の構成要素である「リズム」までおかしなことになってくるのです。

Versantスピーキングテスト対策全般については、下記のまとめページをご覧下さい。

Versantスピーキング対策 決定版

-スコア及び採点方法

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