ピコ太郎のPPAPの「アポー」の発音はありか?
まずは既に懐かしくさえも感じるPPAPをご覧いただきましょう。
さて、この中でピコ太郎さんは「apple」を、かなり明確なカタカナ英語で「アポー」と発音しています。「apple」を「アポー」と発音するのはありなのでしょうか?私の「apple」の発音に対する見解としては、以下の通りです。
竹:「アポー」と発音する
NG:「アップル」と発音する
まず、「アポー」がありかなしかでいえば、もちろん「あり」に決まっています、全世界からこの曲は支持された訳ですから。全世界の人が理解し、真似し、コミカルな調子すらも感じられるので、ピコ太郎さんはマーケティング的な視点から「アポー」の発音を採用したのかもしれません。
一方で、世界のリスナーからは「発音が変で面白い」といった感想も寄せられていましたので、シリアスな映画で主役が「アポー」とか言い出したら、興ざめもいいところで、失笑すら漏れるところでしょう。美しい英語を追求する方は、やはり「æpl」と発音記号に忠実に発音しないと駄目なのです。
では「アポー」と「æpl」の何が違うのか
では、「アポー」と「æpl」では、一体何が違うのでしょうか?(「ア」と「æ」の発音も明確に異なるのですが、今回は子音がテーマなので、「æ」の発音については、別の機会に譲りたいと思います。)
皆さんにお願いがあります。ピコ太郎さんを真似て「アポー」「アポー」と何回か発音してみて下さい。
さて、ここで質問です。「アポー」と言ったとき、あなたの舌の先端部は、口の中で上顎に接しましたか?接していないはずです。端的に言えば口の中で舌の先端部が上顎に接しているか否かが、「アポー」と「æpl」の違いを産み出します。英語で「l」の発音をする際には、以下のような方法で行います。
②そうすると舌の側面は上顎と接しておらず、隙間ができるので、そこから声を出す。
破裂音と分類される「d」や「g」は空気が破裂する一瞬しか発音できませんが、「l」の発音はその気になれば数秒間発音し続けることが可能です。「l」の音は日本語には無い音なので、一瞬ではなく声が出ている音を日本語で再現しようとすると、「ポー」と言う音が最善となるのです。
「ポー」は日本語で再現する場合の最善策に過ぎないので、美しい英語を追求するためのは「l」の発音をしっかりとマスターしましょう。