必ず事前に対応を準備しておくべきもの
転職が成功するか否かで、生涯賃金は1,000万円単位で変わってくると言われています。そしてその転職の成功の鍵を握るのが採用面接です。採用面接で尋ねられる事項はある程度パターン化されており、事前準備により成功の確率を高めることが可能です。それにも関わらず、十分な時間をとって面接の準備をする人のなんと少ないことか!事前に面接のリハーサルをする人にいたっては、皆無に等しいのではないでしょうか?
英語力が要求されるポジションに応募しながら、自分のキャリアすら満足に説明できない状態で英語面談に臨むなどというのは、自ら進んでチャンスをドブに捨ててしまうような行為です。自分自身のアピールすらできない人間に、会社の重要なポジションを託すことができる企業なんて存在するのでしょうか?
当社は英語面談の支援に特化したサービスを提供していますが、あくまでも自力で英語面談の準備をしたいという方に、以下に準備すべき事項を簡単にご紹介致します。
スモールトーク
採用面談におけるスモールトークというのは、面談の冒頭において繰り広げられる数分間の雑談のことです。もちろん、採用面談の本題ではありません。なので、非常に高い専門性を武器に転職を考えている方は、ここを軽視しがちです。しかし、専門性においてほぼ同条件と評価された候補者が複数いた場合は、当然スモールトークの内容が採用結果に影響してきます。営業職に応募される方の場合は、潜在顧客と瞬時にリレーションを構築できるスキルを有しているかどうか、という目でスモールトークが評価される可能性があります。
頻出質問への対策
採用面接時に問われる質問の大半は、どこの企業でも大差ありません。転職エージェント等が頻出される質問のリストを公開していますので、主要なエージェントのサイトには全て目を通しておくことは有用でしょう。一方で、羅列されている質問に対して個々に回答を用意していると、変化球が来たときに対応できなかったり、一貫性のない回答をしてしまうリスクがあります。入手した頻出質問をグルーピングし、そのグループ毎に腰を落ち着けて回答方針を考えておくと、ちょっとした変化球が来ても慌てることなく対応することができます。下記の記事をご参照下さい。
キャリアビジョン・志望動機・離職理由に関連する質問
志望動機と離職理由は、まずキャリアビジョンについてしっかり熟考し、その延長線上に回答すれば、自信に満ちた状態で一貫性のある回答をすることが可能となります。詳しくは下記記事をご参照下さい。
【外資系転職・英語面接頻出質問】①キャリアビジョン・志望動機・離職理由関連
コンピテンシーやパーソナリティ(性格)を問う質問
後述するように、STARモデルに即して質問・回答が行われるタイプの面接をコンピテンシー面接と呼びますが、コンピテンシー面接の準備をする際に合わせて回答を考えておいて方がよい質問というものが、いくつか存在します。また、パーソナリティー(性格)を問う質問も頻出します。詳しくは下記記事をご参照下さい。
【外資系転職・英語面接頻出質問】②コンピテンシー・パーソナリティーに関する質問
職歴を問う質問
採用面接においては、必ずレジュメに即して職歴を説明する機会が与えられます。中には、回答に注意を要する質問もあります。詳しくは下記記事をご参照下さい。
コンピテンシー面接対策
ジョブディスクリプションにコンピテンシー(リーダーシップ、問題解決力)に関わる人材要件が明記されている場合、コンピテンシー面接の手法を理解した上で面談に臨むことが重要です。そのコンピテンシーが意味するところや「STARモデル」の考え方を理解していないと、的外れな回答をしてしまう可能性があります。また、コンピテンシー面接、STARモデル等を理解していたとしても、母語である日本語で回答するのと英語で対応するのには、難易度に格段の開きがあります。
コンピテンシーの概念とその具体例
そもそも「コンピテンシー」という概念に馴染みがない方、またその具体例をご存知ない方は、下記の記事をご参照下さい。
【外資系転職・英語コンピテンシー面接対策】①コンピテンシーとは何か
【外資系転職・英語コンピテンシー面接対策】②思考面のコンピテンシーを理解する
【外資系転職・英語コンピテンシー面接対策】③対人面のコンピテンシーを理解する
コンピテンシー面接及びSTARモデル、ヒューマンアセスメントとの違い
コンピテンシー面接とその根幹をなすSTARモデルにつき知りたい方は、下記をご参照下さい。
【外資系転職・英語コンピテンシー面接対策】④コンピテンシー面接及びSTARモデルとは何か
また、コンピテンシー面接と同様、コンピテンシーの数値評価を行うことを目的とするヒューマンアセスメントにつき、その概要にご興味がある方は、下記記事をご参照下さい。
コンピテンシー面接での頻出質問の型を理解する
面接の時間が45分だったとして、コンピテンシー面接の手法に基づいたやりとりは15分程度がスタンダードな分量ではないかと思います。その場合まず重要となるのは、面接官がコンピテンシー面接の手法に基づいた質問をしていることを気づけるか否かになります。下記の記事をご参照下さい。
【外資系転職・英語コンピテンシー面接対策】⑤英語でのコンピテンシー面接の頻出質問に備える
採用面接に向けて戦略的に準備をする
頻出質問及びコンピテンシー面接を理解したならば、それに向けて早期から戦略的に準備をしていくことが重要となります。どのようなスケジュール感で準備を行うべきかについては、下記の記事をご参照下さい。
特殊な採用面談に備える
Versant スピーキングテストに備える
採用面接時に、英語のスピーキング能力のレベルを測定する目的で、Versantスピーキングテストを受験させられることが多くなりつつあると聞いています。英語力を武器に外資系企業で働くことを考えられている方にとっては難易度が高いテストとは思えませんが、まったくの丸腰で臨むのは危険です。まずは、エージェントに探りを入れて、志望する企業の採用面接でVersantが実施されるのか否かを確認した上で、必要であれば、下記の記事にてその概要を押さえ、個人受験も可能なので一度自宅で受験してみるとよいでしょう。
ケース面接に備える
戦略系のコンサルティング会社の新卒採用時の面談手法として有名なのが、ケース面接です。主に思考系(情報理解力、分析力、実行策立案力等)のコンピテンシーにつき、シミュレーションの場を与えられ、採用面接官に評価されるものとお考え下さい。一部の企業の中途採用でも同様の面接手法が使用されていると聞きますが、まずはエージェントから情報収集することが先決です。丸腰で臨もうとすれば恐らく一発アウトでしょうが、平素より論理的思考を心掛けており、ビジネス知識の習得の研鑽を積んでいる方であれば、周到な事前準備により対応可能です。
その他、面接時にあると望ましいスキル
面接官の分析
プレゼンテーションの教科書は、「まずオーディエンスの分析から始めなさい」と謳います。転職時の面接においても同じで、オーディエンスである面接官がどのような人であるかを意識することが重要です。下記の2つの記事のうち前者が面接官の職責から行う分析、後者が性格タイプから行う分析となっています。
【外資系転職・英語面接対策】面接官のポジションとその主たる関心事
【外資系転職・英語面接対策】ハーマンモデルを面接官分析に活用する