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英語子音の発音のポイント

英語子音の発音⑦ 「t」音はまず基本から

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基本を欠いた応用は滑稽でさえある

「t」音は特にアメリカン・イングリッシュにおいて、その破裂する感じの音が嫌われるようであり、話し言葉において、そして歌などにおいても、変化して発音される傾向があります。そして、最近は日本での発音の教育も充実し始めたのか、「t」音の変化(リダクション、有声音化等)について、ネットでの記事も豊富であったり、またスクール等でも教えられているようです。
発音されない「t」音を「リダクション」と呼んだりしますが、通常の「t」音の発音ができないままに、「なんちゃってリダクション」を行ったりしてると、すぐばれます。大して英語ができないのに粋がっている感が強くて、滑稽にすら感じられます。
リダクションはまた別の記事にて詳しく解説しますが、仮にリダクションや変化なしの基本の「t」音だけしかできなくても、十分発音上級者とみなされ得ると思います。まずは基本を押さえた上で、「美」を追求していきましょう。

「t」音の基本は日本語のタ行

「t」音も日本語で既に発音している音なので、まずはご安心を。50音のタ行の「タ」「テ」「ト」の3音で、英語と同じ「t」音が発音されています。さて、これらの3音をゆっくり発音してみて、3音共通で、口の中で起こっていることを考えてみて下さい。
最初に上口蓋に舌がつき息をため、その溜まった息を舌が離れることにより、破裂音がでて「t」音が発音されていることを、感じ取っていただけたと思います。

バーブラ・ストライザンド(Barbra Streisand)に学ぶ語末の「t」音

英語では語末に「t」音が来ることも多く、そのような場合、後に母音を伴わないので注意する必要があります。「start」「heart」はどちらも「t」音で終わりますが、カタカナ英語では「スタート」「ハート」と書かれ、あたかも母音の「オ」が最後に来る錯覚をしますが、両単語は子音で終了する単語です。
ここで、バーブラ・ストライザンド(Barbra Streisand)の名曲、「Woman in Love」で「start」と「heart」の子音が、はっきりと美しく発音されていことを確認しておきましょう。2番の歌詞なので、パケ数が気になる方は、1:45くらい経過した辺りからご覧下さい。

[Verse 2]
With you eternally mine
In love there is no measure of time
We planned it all at the start
That you and I live in each other's heart
We may be oceans away
You feel my love, I hear what you say
No truth is ever a lie
I stumble and fall but I give you it all

きれいに母音を長く響かせた後の、「t」の美しさ、ご堪能いただけたでしょうか?私が「t」音はリダクション云々より基本から、という理由の1つをお分かりいただけたでしょうか?「t」音を適当に発音してきた人は、このようなスローなテンポのバラードになると、途端に馬脚を現し、発音が下品になってしまうのです。

【余談】この歌、何かと似てませんか?

さて、「Woman in Love」は1980年頃のヒット曲ですが、当時日本で流行ったある曲が、バーブラのヒット曲をパクったのではないかと、話題になりました。何の曲だか分かりますか?

そう、大橋純子さんの「シルエットロマンス」です。冒頭の「恋する女」という歌詞が、まんま「Woman in Love」だし、サビの「ああ、あなたに」の部分のメロディーが同じですが、でも共通点はその2点くらいで、「パクる」は言い過ぎな気がしますね。ただ、来生姉弟に「Woman in Loveみたいな曲作って」というオーダーが、きっとあったのでしょう。
あと、アメリカのドラマ「グリー」で、主演のレイチェルが憧れていたのが、Barbra Streisandで、他の名曲も色々と歌われていますので、興味があれば是非ご覧くださいね。

カタカナの呪縛に注意

さて、日本語のタ行の「チ」と「ツ」の音は、「t」音ではありません。従って、「tip」は「チップ」、「tool」は「ツール」などと、カタカナがあてがわれてしまっていますが、両者とも冒頭は「t」音で始めねばなりません。下記のYouTubeにて発音を確認しておきましょう。

Tipの発音

Toolの発音

 

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